Mission
わたしたちの使命
令和元年9月
公益社団法人京都市保育園連盟
理事長 藤田 尚哉
安全対策委員会
委員長 村井 祐昭
はじめに
京都市保育園連盟では、平成17年度より、安全対策委員会を設置して、子どもたちの命を守るために、安全安心な保育園を目指して、会員園の防災・危機管理力を高める研修やマニュアルのひな型の作成、こども安全ニュースの発行、ヒヤリハット報告書や事故報告書のまとめ等、様々な取り組みを行ってきました。
残念ながら平成26年度には、会員園でプール活動中に園児が死亡するという痛ましい事故が起こりました。二度と同様の事故を起こさないように、プール及び水遊びマニュアル作成の手引き、ひな型を作り、園長や主任、保育士対象に研修会や説明会など行いました。
子どもたちを取り巻く状況は変化しています。阪神淡路大震災以降、新潟県中越地震、東日本大震災、熊本地震など被害の大きな地震が立て続けに発生し、南海トラフ地震は明日に起きてもおかしくないと言われています。また世界的な気候変動や温暖化の影響なのか、台風が観測史上初めてのコースを辿り、東北や北海道で大きな被害が生じたり、豪雨と呼ばれる、50年に一度100年に一度の大雨が全国各地で何度も降り、大きな被害をもたらしています。園の立地条件にもよりますが、土砂災害・水害のマニュアルの整備も必須となりました。
また本年5月には大津市の保育園の2歳児が、園外保育中に交通事故に巻き込まれ、歩道に突っ込んできた車によって命を奪われ、多数の園児や職員が大けがをする悲惨な事故が起こりました。
すぐさま、園外保育・交通事故のマニュアルを見直し、改訂し会員園に伝えました。またこれを機に、今までのすべてのマニュアルを見直していく予定です。
今回、これらのマニュアルを見直したものから随時、公開することにいたしました。
京都市保育園連盟には、京都市内264か所の保育園と認定こども園が加盟しており、これらのマニュアルは当連盟に加盟する園のみ連盟のホームページ上で閲覧できるようになっていました。
しかし、京都市保育園連盟では、今般、加盟園のみならず広く保育事業に係る保育関係者等に、同マニュアルを活用していただき、「全てのかけがえのない子どもたちの命を守る」一助としていただければと考えて、連盟のホームページ上で誰もが閲覧できるような形としました。
これらのマニュアルに関しては、あくまでもひな型ですので、これを現場に備え付けたから安全という事にはなりません。各現場に合わせて、職員様々な場面を想定し、その場合どうするのか検討を重ねた上で、独自のマニュアルを作成していただきたいと思います。年度途中においても、子どもの人数や職員体制等が変われば、マニュアルも再度検討し変更することが必要です。あくまでも、一般的な保育園におけるマニュアルのひな型の一つということをご理解の上、ご活用ください。